第12章 矛盾
一つだけ願いを叶えてやる、、、、
そう言ったのはロー自身だ
何故あの時、自分はそんな事を言ってしまったのか
昨日、礼拝堂で助け船を出したローに対して主人公は大丈夫だと笑って言った
彼女が逃げ切れる道は完全に途絶えているというのに、逃げ切れないなら海軍の奴らの言葉通り、彼女は上層部共に会いに行くとも言った
思慮が足りないにも程がある、バカか、とそう思って毒づいていた筈なのに、何故か海軍の様子を聞いていた
『それがね、、、、』
いつもより饒舌に彼女から語られる言葉は、すぐに嘘だとわかった
何故、嘘をつく、、、、
何を企んでる、、、、
海軍に自分達の事でもバラしでもしたか、、、そうも考えてみたが、昨日の礼拝堂での事を思い出し、それは絶対に違うと思った
主人公は裏切り者だ
では何故、絶対に違うと思うのか、、、、自分でも釈然としなかった
またもや彼女の考えが読めず、苛立ちばかりが募った
どうせ明日には、ロー達はこの島を出るのだ
あと2日経てば彼女だって、海軍に連れて行かれる
主人公が何か企んでいても関係ない、放っておけば良いだけだ、、、、、
何も気にせず、ロー達は予定通りウォーターセブンに向かえばそれで良い
それなのに、、、、
彼女が海軍に無理矢理に連れて行かれる姿を想像してしまい、ローは舌打ちをした
チッ、、、、
そして、気づけば
一つだけ願いを叶えてやる、、、、
と、口に出していた
憎んでも憎み足りない程の憎悪を滾らせた相手に、何を血迷った事を、とロー自身驚いた
良かれと思い差し出した手を、一度は振り払われたのに、懲りずに海軍から助けてやろうなんて、、、、
あまりにも、らしくなくて自分自身に毒づく