第11章 忍び寄る闇 ⚠
「、、、、、ッ、、!」
主人公の口づけに反応するように、胎内に収まっている彼が小さく跳ねた
ローを見ると、彼は目を見開き驚いた顔をしていた
途端に後悔が襲った
―――身の程知らずな事をしてしまった、、、
この行為は偽りなのだ
ローが求めるているのは、肉欲だけ
勘違いしてはいけないのに、、、、
つい、馴れ馴れしく触れてしまった
羞恥に主人公が顔を隠すと、その手はすぐに引き剥がされた
そのまま右手を取られ、指を深く絡められ、、、、
そして、しっかりと握られる
―――ああ、、、!
ローからしたら、恐らく意図的ではなかったのだろう
しかし、主人公は途端に、涙が溢れた
2人は昔、こうやってよく手を繋いでいたから
お互いの体温を感じながら、悲しみも喜びも、小さな手から分かち合った
深く絡まされた指は、まるで離さないと言われているようで、、、
もはや顔を隠すのなんてどうでも良くなり、昔よりずっと大きくなったローの手を主人公もしっかりと握り返した
そして、そのまま
お互いを求め合った
、、、好き、、、、
「、、ロー、、ッ、、」
、、、好き、、、
「、、ロー、、ッ、、」
、、、ごめんなさい、、、
思いが溢れ、泣きながらローの名前を呼んだ
言えない多くの言葉の代わりに、何度も、何度も
ローは当然、何も言わない
ただ、切なく細められた瞳で主人公を見ていた
しかし、空気が揺らいだ後、主人公を抱き寄せ彼は口を開いた
「、、、、主人公、、、」
最初は、会えただけでも充分だったのに、、、、
こうして彼に触れ、同じ時間を過ごし、優しく名前まで呼んでもらえた
それだけで、、、もう充分だと思った
伝えられない想いも、過去も、全て抱えて生きて行ける
「ロー、、、もっと名前を呼んで、、、」
「、、主人公、ッ、、」
繰り返し、繰り返し、呼ばれる自分の名前
止まらない涙は、ローが指で拭ってくれた
「、、主人公、ッ、、」