第1章 【命令】 ⚠
「脱げよ。」
何の感情も込められていない冷え切った声に、 主人公は小さく震えた
ただ私に屈辱を味合わせ、辱めるだけの彼の【命令】
そこにあるのは自分への憎しみだけだ
目の前の彼は、冷ややかな目つきで、椅子に座って肘をつき頭を手に預けている
幼い頃に出会った頃も、子供らしからぬ雰囲気を纏ってはいる人だったが、逞しい青年に成長した彼は、決して容易に人を近づけない禍々しい雰囲気を身に纏っていた
「できねェのか?」
主人公を試すように、彼がもう一度ゆっくり宣告した
「命令だ。」
約束したよな
彼の瞳が何が言いたいのか、痛いほどに思い知らされる
そう
彼の【命令】は絶対なのだ
裏切りの代償
束の間でも彼が鬱憤を晴らせるのなら、どんな無理難題でも、自分は甘んじてそれを受けなければならないのだ
一生を彼への贖罪として生きようと、彼の幸せだけを願い、毎日祈り暮らしてきた
震える指で修道服のホックを外す
涙が零れそうになるが、グッと自分に言い聞かす
泣くなんて卑怯だ
傷つけておいて、自分が被害者のように泣くなんて、、、奥歯を噛んで必死に堪えた
こんなこと、なんでもない
途中で何度も震える指を滑らせ、躊躇いながらもなんとか全てのホックを外し終えた
その間も彼はまるで実験動物でも観察するように、 主人公を見つめている
あとは修道服を下ろしてしまえばいい
修道服はワンピースのようになっているので、簡単に脱げる
しかし、頭ではわかっていても、それ以上が進めない
両手で襟を掴んだまま、キュッと目を伏せる
「手が止まってるぜ。」
先ほどの冷え切った口調とは違い、今度は嘲笑じみた声色だ
この状況を、自分が羞恥に苦しんでる状況を彼は楽しんでるいるのだ
「、、ッ、、。」
泣かまいと必死に耐えて、只でさえ潤んでいた瞳から涙が溢れそうになる
鼻の奥が、ツンと熱くなり胸が締め付けられる
泣いたら、だめだ
泣くな、、ッ
「早くしろよ。」
怒気を含んだ声を聞いたとき、堪らず涙が零れ落ちた
「チッ、、もう、いい。興が冷めた。」
彼が椅子から立ち上がった
待って
「待って、、ロー、、」
そう言いながら、胸の真上で止めた震える手を動かし、修道服を一気に脱ぎ落とした