第7章 償いと再会
夕陽の眩しさで、よく見えない
身じろぎさえできず、ただひたすらに全身全霊で彼の気配を探る
間違う筈なんてない
この10年間、忘れたことなどなかったのだから
ああ、白昼夢でもいい
たとえ、幻だってかまわない
顔を、、、顔を見せて、、、
主人公の願いを叶えるように、、、風のいたずらだろうか大きな扉が、ギギイッと重い音を立てて不気味なほどにゆっくりと閉まる
赤い夕陽が、絞られるように徐々に細い光になっていき、、、
相手の輪郭が段々と明確になっていく
やがて扉が完全に閉った時
彼はあと数歩の距離にいた
一生を彼の為に祈ろうと、そう誓った
一生会うことは許されないと思っていた
なのに、どうして、、、
世界で一番会いたくて、でも会えなかった、、あなたが、、、
今、ここにいるの、、、?
「ロー、、、。」
その声は驚くほどに震えていた、、、
驚く暇も喜ぶ暇も、瞬きさえする間もなく、、、
大粒の涙がぽろぽろと頬を伝って流れ、冷たい石の床に次々に落ちた
一瞬、彼が驚いたような顔をして
それから、ゆっくりと眉間に深いシワを寄せた
あとからあとから溢れる涙の熱さが、これが夢ではなく現実なのだと主人公に教えてくれる
あとたった数歩の距離、、、
この10年間を表わすには、二人はあまりにも近すぎた