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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


青峰君にメッセージを送ってから数時間たってあたしのスマホにメッセージが届いた。

(サイズ合わなかったら日本のバーニーズでも直してくれるからギャランティカード無くすなよ)

そうだったんだ。でもサイズもぴったりだから全然大丈夫。

直接お礼がしたくて(今電話してもいい?)ってメッセージをしたらスマホが震えて、画面には青峰君の名前


「もしもし」

「今電話できるか?」って電話してるのに聞いてくるからちょっと笑っちゃった。

「うん。できるよ」

「コートのサイズでかいか?」

「ううん。ぴったりだった。本当にありがとう。明日から着てもいいですか?」

「いいに決まってんだろ(笑)」

「あたしコート買うの毎年迷って買わない年もあるくらいだから好みのコートに出会えるなんて今年はいい一年になりそう」

「気に入ったみてぇだな」

「うん!すっごく私好み」

「そういや熱出したって?大丈夫か?」

「そうなの。なんで知ってるの?熱はもう下がったから平気だよ」

「昨日試合の後に掛けたらさつきが出てそう言ってた」

さつき…電話あったって教えてよ。
でも電話くれたってことは勝ったんだ。よかった。

「電話もらったことも知らなくてごめんね。おめでとう」

「そんなこと気にしなくていい。ありがとな。風邪か?」

もうほんとどうしてそんなに優しいの?電話だけでも青峰君の優しさを感じて自然と笑顔になる。

「違うの。北海道が寒すぎて体が過剰防衛したらしくて熱が出ちゃっただけみたい」

「なんだそりゃ⁉そんな寒いのダメなのかよ…」って笑ってる。

「そうみたい」

「じゃあ冬にNYきたらヤベーな」

「大丈夫だよ。青峰君にもらったコート着てくから!冬のマンハッタンは大好きなの。暖かい部屋で窓がちょっと曇って夜景がぼやける感じが大好き」

「ならまた冬に来いよ。今年は無理でも来年とか再来年とかならまだ仕事入ってねーだろ?」

「うん。それか10月と11月は日本でお仕事して12月にアメリカでお仕事してその後休暇取ろうかな」

「それはダメだな」

「なんで?」

「シーズン中じゃせっかくお前がNYにいても会えねぇだろ」

そんなこと言われたら勘違いしそうになる。



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