• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


side火神

そーいや今日みさきの誕生日だな。後でメッセージでも入れとくか…
青峰も連絡したんだろうな。


青峰があんなにみさきに嵌るとは思ってもいなかった。
みさきも青峰を好きだけど、多分青峰のみさきを好きな気持ちはそれの比じゃねぇ気がする。

みさきは初恋だから、多分どの程度青峰を好きかも理解してねぇような気がするしな…
それでも、みさきが人を好きになったことは俺も緑間も玲子さんもすげぇ嬉しかった。

緑間から“みさきから青峰が好きだと言われた”って連絡がきたから、みさきがあの二人に話したんだってことはすぐ分かった。
みさきが相手だと青峰も苦労するかもしれねぇけど、青峰も本気だから見守ろうと話をした。

ロスでみさきに会った時、桃井と進藤にあの事を話したって言ってたから少しづつでも傷は癒えてきたんだと思えた。

10年か…

長かったな……

俺たちが長かったって感じるんだから、みさきからしたら永遠の様に感じたんだろうななんて考えてたらみさきから電話がきてびっくりした。

珍しいな…

電話に出ると、暗いっつーか思いつめた感じの声がする。

話すように促して、内容を聞くと俺も嫌な汗が出た。

あの時と同じだ
俺はその佐伯って男に会った事はないから何とも言えねぇけど用心はするべきだ。

もし何かあってみさきがまた傷つけば、今度こそ立ち直れなくなる。

勘違いならそれでいいんだよ。

桃井と進藤に話すことを約束させたけど、もし言わなかった時のことを考えて4日後に桃井に連絡を入れることにした。

やっとみさきが人を好きになって、幸運なことにそいつもみさきが好きで少しづつ距離を縮めてきてるのに、こんなとこで訳の分かんねぇヤツに邪魔されんのなんてまっぴらごめんだ。

それに俺は青峰だから譲ったんだよ。
俺よりも、他の誰よりもみさきを大事にして幸せにしてくれると思ったから諦めもついた。
何処の馬の骨かも分からねぇ奴にみさきはやれねぇ


電話を切る前にメッセージを入れるつもりだった誕生日のお祝いを伝えると、少しだけいつもの声になった。

何かあってからじゃもう本当に取り返しがつかねぇ。

俺が日本にいればいいけどそうじゃねぇ今は桃井と進藤に頼るしかねぇ。


けど、あともう一人、頼りになる奴がいる

万が一を考えて連絡しておくに越したことはねぇよな。
/ 1719ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp