• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


side青峰

試合は序盤からウチ優勢で進んで俺は第2Qの中盤でベンチに戻った。

相手が弱かったわけじゃねーけど今日は俺も他のチームメイトも調子がよくていつも以上に噛み合った。
『今日調子いいな』

『だな』

『後半もう一回行かせるから体冷やすなよ』

多分第4Q辺りで出るはずだから、体が冷えねぇ様に動いたりストレッチしながらコートに目を向けると、うちのPFが転倒して立ち上がらねぇ

点差が縮まらなくて焦った相手チームの奴がシュートしようとしたPFに故意にファールをしたせいで脳震盪を起こしたらしく思ったよりも早くコートに戻された。

点差と時間を見る限り勝てねぇと思ったのかプレーが雑で隙だらけだ。
おまけにラフプレーもある。


俺もシュート直前でファールされてフリースローをもらって2本とも決めてさらに点差は開いた。

リズムがガタガタの相手と今シーズン中では一番噛み合ったウチとでは結果は火を見るよりも明らかだったけどここで手を抜くわけにはいかねぇ。
最後まで全力でやる

これが俺がテツに教えられたこと。
テクニックでも戦略でもなく、もっと根本にある一番大事なところ。

最後ブザービーターで決めてウチが勝利した。

医務室に脳震盪を起こしたやつを見に行くと元気そうだったから安心した

『大丈夫か?』

『ハイ。でもまた何もできなかった』

『そうじゃねぇだろ。お前が入れた得点だってアシストだって勝ちに繋がった。チームに必要ない選手はいねぇ。バスケは一人でやるんじゃねぇんだ。それを忘れんな』


医務室を出て起きてるか分からないみさきに連絡をした。
何となく今日は声が聞きたかった。

みさきが電話にでて撮影のことを言ったら今日電話できなかったことを謝られた

「俺がしてほしくてさせてるからいんだよ」

「あたしも………青峰君と電話すると色々頑張れるから……」

これいい意味だよな?
思いがけないみさきの言葉に一瞬混乱した

「なら、もっと電話して来い」

「そんなこと言うとほんとに電話するよ」

「マジでして来い」

「うん……じゃあする」

小さい声で返ってきた返事がどうしようもないほど可愛くて、すげぇ会いたくなった。


みさきがああいう喋り方をするときは照れてる時っぽい

電話越しなのに可愛すぎてどうにかなりそうだ。
ホントみさきは俺の理性を乱す天才だな
/ 1719ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp