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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


side青峰

試合前の電話をしてから家を出るのが恒例だけど電話ができねぇ日はみさきの写真を見てみさきの声を思い出してから家を出る。

俺が「じゃぁ行ってくる」って言うと必ず「行ってらっしゃい」って言ってくれるみさきは可愛すぎる。

今日もそろそろ時間だと思ってスマホを持ってたらメッセージがきて嫌な予感。

(撮影押しちゃってちょっと電話できないかも。できたら電話するね)
予感的中…
仕事じゃしょーがねぇしそもそも付き合ってもない俺の頼みを聞いて電話してくれてんだから無理はさせられねぇ。

(分かった。無理しなくてい)って返して返信は来ねぇと思ってたけどすぐに(応援してるね。怪我しないで)って返ってきた。

みさきのこういうところが、どんどん俺を嵌らせてるなんて全然分かってねぇだろうな。
忙しい合間に連絡くれて応援してくれて尚且つ怪我しないでなんてもう他に求めることなんてなにもねぇ。

みさきの可愛い「行ってらっしゃい」が聞けねぇのは残念だけど今日も勝って電話したら声は聞けるよな


家を出ようとするとまたメッセージがきて何かと思えば黄瀬だった。

(みさきっちと一緒ッス)ってムカつく文章が目に入ったけど直後に送られてきた画像を開いて一気にムカつきが消え去った

“だいき頑張って♡”ってみさきがシェパードに抱き着いてる画像に吹き出しが付いてる。
は?なんだよこれ…すっげぇ可愛い。しかもだいきって…
まぁみさきがやったんじゃねーことぐれぇは分かるけどそれでも本当にそう言われたらと思うだけで頑張れる。

みさきに“大輝”って呼んでもらえるのなんていつになるか分かんねぇけどそう呼んでもらえんなら最高だな。

黄瀬にこんなことができるとは思えねぇからさつきか進藤だな…

つーか黄瀬の撮影で押してんのかよ…

でもまぁ今回はこれで許してやるか。

多分今日は負けねぇ
一人の女にここまで左右されるなんて俺らしくねぇと思うけどみさきを好きになってからなんかすげー楽しい。


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