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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


誕生日当日には間に合わねぇけど、明日からの3日間のオフを利用してNYにプレゼントを買いに行くことにしてたから、家に帰ってからすぐに出かける用意をして飛行機に乗った。

NYに着いて、ペニンシュラにチェックインを済ませてすぐに出かけた。

いろんな店を回って色々見るけど、なんかしっくりこねぇ
明日また他のところを見りゃいいか……


試合の疲れもあって早いけど今日はホテルに戻ることにした。





ホテルに戻って食事を摂ってから部屋に戻ると、あの時と同じ部屋なのに違う空間みてぇだった。
みさきがいたらあんなに楽しかったのに、今は楽しさは感じねぇ

部屋にはみさきがゴロゴロして気に入ってたカウチが変わらずに置いてある。

やっぱこれ買うか…
みさきも気に入ってたけど、これは俺も気に入ってた。
俺が寝ても余裕で、みさきとも一緒に寝れるこのカウチが俺とみさきの距離を縮めた。

シャワーを済ませて一緒に寝てた寝室に入ると、らしくもなく寂しさが襲って、みさきと寝てた側のベッドに入って抱きしめたときの感覚を思い出しながら眠りについた。





NYはクソ寒みぃけど、日本はまだそんなに寒くねぇだろうし、これから使えそうなコートを買うことにしてバーニーズに行った。


女物のコートを見ているとカフスを買った時の店員に声をかけられた。

『先日はありがとうございました。プレゼントですか?』

『あぁ』

『色や形、素材などなんでもおっしゃってください』

色別に並べられていて白か薄いグレーが似合いそうだと思っていくつか目星を付けながらそこを見てた


『失礼ですが、先日お連れになった女性ですか?』

『あぁ』

『こちらはいかがですか?アンゴラ90%で非常に軽くて暖かいものですが、カシミヤよりもお手入れが簡単ですので忙しい女性にはいいかと思います』

忙しいってなんで分かるんだよ……
しかもそのコートが一番よさそうで、俺も目をつけてた。

『すげぇ小柄なんだけどサイズ分かんねぇ』

『とても細身な方でしたので00で大丈夫ですよ』

『じゃそれで。この住所に送ってくれ』

『ギャランティカードをお入れしておきますのでサイズが合わなければいつでもお直しいたします』


無事にプレゼントが買えたことに安堵して、みさきがくれたサングラスをして店を出た。
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