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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


side青峰

試合開始のホイッスルが鳴って試合が始まった。

ジャンプボールこそ取られたもののPGのスティールから俺にボールが回ってきた。

一人交わしたけどすぐにヘルプにつかまって足止めされて、パスを回してボールをもらいに行ったけどまたディフェンスに捕まった。
一瞬のアイコンタクトでSGがスクリーンを掛けて俺がフリーになると予測より一瞬遅れてリターンが回ってきてシュートを決めた。本当に普通のレイアップ
先制点はウチだ。

やっぱりパスのタイミングはまだ遅せぇな。最初ほどじゃねぇけど

あと一歩早けりゃもうちょい楽にいけるんだけどな。

すぐに点を返されて、取って取られてを繰り返して第2Qを終えてハーフタイム。

『ダイキ交代だ』

『あぁ』

高校の時なんてフル出場が当たり前だったけどNBAでフル出場なんてほとんどねぇ。
こういうゲームの場合は後半戦の戦い方で勝敗が決まる。その時にガス欠でしたじゃ話になんねぇから早めに温存された。

控えのPFは22歳の若手。スタミナは申し分ねぇしテクニックもあるけど精神的にまだ甘い。

PGとのパスタイミングのズレの苛立ちからかミスを繰り返してリードを許した。

『そろそろ行かねぇと離されるぜ』

『そうだな。交代だ』

俺は相手が監督でも勝負時だと思ったら言う。もうずっと監督の下でやってきてるから感覚は同じだけどたまに『まだ早い』って言われることもある。
今回はどうやら意見が一致したみたいだな

『スンマセン』

『お前一人のせいじゃねぇだろ。よく見てろ』

自分の苛立ちが相手チームに有利な流れを作ったことを分かっていて謝ってくるけど、バスケってのは誰か一人のせいで負けるなんてことはあり得ねぇ。それにベンチで見て学べることも腐るほどある。


休憩時間こそ少なかったものの体が温まってるうちにコートに戻れて逆に助かる。


第3Q終了直前に俺がスティールしてPGからSGにボールが回って縮まらなかった点差がやっと縮まった。

ブザーとともにベンチに引き上げて第4Qは開始直後にセンターで点を取ることに決めてコートに戻る。

開始直後予定通り点を取って同点にしたもののそこからはどっちも譲らず残り8秒で相手に点を取られた。

スローインとともに走り出して速攻で決めれば勝てるけど相手チームだってそれを予測してディフェンスをしてくる

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