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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


2コール目でブツって独特の音が聞こえてすぐに青峰君の声がした

「お疲れ。電話させて悪りぃな」

「青峰君もお疲れさま。そんなことないよ」

「仕事大丈夫か?」

「今日はもう終わって家にいるから大丈夫だよ」

青峰君はいつもあたしのこと“大丈夫か?”って聞いてくれる
その聞き方がすごく優しくて大好き。

「そうか。今日はちゃんとベッドで寝ろよ」

「うん。昨日はホントに助かりました」

「働きすぎだ。無理すんなよ」

「ありがとう。青峰君もけがしないでね。今日もこれから試合でしょ?」
体がすごく柔らかいからけがはしにくいかもしれないけど結構選手同士の接触とかがあるからけがしないか心配になる

「あぁ。もう少ししたら家出て会場入る」

「頑張ってね。こっちで見てるから」

試合見るなんて言うつもりなかったのにまた勝手に口が暴走してる

「そっちやってんの?」

「あっ…うん。有料チャンネル契約してるから…」

「そか。じゃ、負けられねぇな」

少し笑ったような優しい声
本当にどんどん好きになってしまう

「んふふ。応援してるね」

「あぁ。ありがとな。お前に応援してもらったらすげぇ頑張れる」

え?!そのセリフはズルくない!?
青峰君はさらっと言ってくるけどあたしはすっごく照れる…

「……」

「黙るなよ(笑)」

「だって…そんなこと言ってくれると思わなかったからびっくりして…」

「みさき?」

「何でしょうか?」

優しく名前を呼ばれてついつい背筋がぴしっとなって敬語になっちゃう

「なんで敬語なんだよ…(笑)じゃぁ行ってくる」

「行ってらっしゃい。頑張ってね。応援してます」

「あぁ。またな」

「うん。またね」


はー!!!ドキドキした…
電話しろって言うから何言われるのかと思ってたけど特に要件は言ってなかったし大丈夫だったのかな?


呼吸と真っ赤な顔を落ち着かせてからリビングに戻ると安定のニタニタ顔の二人がこっちを見てる


ドア締めてたのに聞こえてた?!

「大ちゃんなんだって?」

え!?あたし青峰君と電話なんて一言も言ってない…

「ダーリンにちゃんと頑張れって言った?」

「ダーリンじゃない!!」

もう恥ずかしすぎるっ!

片思いのあたしをいじめる二人にいつか仕返しするんだから!

でもこの2人はもうこの先片思いなんてしないか…
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