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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


「ごめん、今日あたしもタクシーなんだよね」

「今すごい忙しいんでしょ?涼太に聞いた。寝不足なら運転ダメだからね」

「そうそう。今日は3人でタクシーで帰ろ!みさきんちに!」

まぁそうなるよね。

3人で帰る日はだいたいあたしん家に帰ってくる。

タクシーを待つ間にこれからの予定を3人で話しあう。

「ちょっと7時頃に電話したいとこあるから直帰でいい?夕食どうする?」

「じゃぁみさきが電話終わったら食べいく?」

「買ってきてうちで食べるんじゃだめ??」

「外食大好きなみさきが珍し…なんかあるの?」

青峰君の試合の生放送見たいからとか言うの死ぬほど恥ずかしい…

「んとね、ちょっとテレビ見たくて…」

「あ!分かった!大ちゃんでしょ?」

そうだけど、そのニタニタ顔をやめてほしい。さらに恥ずかしくなる。

「青峰君って言うか試合…」

「あーはいはい。青峰さんが出てる試合だから見たいのね」

タクシーが来て救われたと思ったけどニタニタと笑う二人がちょっと憎らしい。自分たちはラブラブな彼氏がいるからってあたしで遊んでるんだもん。

「ごはんどこで買う?」

「あたしピザ食べたいなぁ」

「あ、いーね。それなら配達してもらえるし」

夕飯はピザに決定。カロリー爆発してるけどたまにはいいの。


家に入ると7時10分前で電話をしたいけど二人の前で電話するのは恥ずかしくて寝室に入る。

「ごめんちょっと電話してくるね」

「ごゆっくりー」

「ピザ見てるからゆっくりでいいから」

二人ともゆっくりでいいとか言うけどお腹すいてないのかな?
あたしは昼食取れなかったからおなかペコペコだけど、それよりも青峰君の声が聞きたい。


電話なんだからあたしの姿が見えるわけじゃないのになぜかドレッサーで身なりを確認して整えちゃう。




何度も深呼吸して心の準備をして、履歴から青峰君の番号をタップした。


1万キロ以上離れたところにいる大好きな人と繋がれる電話を発明してくれたグラハム・ベルに感謝しないとね。

でも、どんな用事なんだろ
もしかしてせっかく電話くれたのに寝落ちしたから怒ってるとか?
でも青峰君ってそんなことで怒らない気がするしなぁ。

コールが鳴り始めると一気に心拍数が上昇した



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