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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


その後の撮影は予定通り進められて朝から始まった撮影は夕方の6時前に終わって一緒に控室に戻って黄瀬君のメイクを落としながら今日のことを話してた。

「ほんとに今日は庇ってもらってありがとうございました」

「俺、ああいうのマジで嫌い。それにみさきっちが俺のメイクしてくれなくなったら困るっス」って笑って言ってくれる。

あたしの技術を認めてくれて気に入ってくれてるのが本当に嬉しい。
専属にって誘ってくれた人もいたけどもっといろんな経験を積みたいから専属はお断りさせてもらってる。

フリーランスだからこそ柔軟でありたいと思ってる。


黄瀬君のマネージャーが打ち合わせを終えて控室に来たから黄瀬君とマネージャーさんと一緒に3人で控室を出た。

「今日はご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした」

「黒須さんに原因があるとは思っていませんので今後も黄瀬のメイクをお願いします。もし今後も何か黄瀬とのことで問題があれば遠慮なく言ってください。こちらもできる対策はしますので」

「ありがとうございます。困ったときは相談させてください。そちらでも私にできることがあれば何でも言ってください」


黄瀬くんと初めて仕事をしてから3年になるけどマネージャーさんがすごくいい人でいつも気を使ってくれる。仕事で受けた恩は仕事で返すしかないと思ってるから、自分にできることは精一杯やって少しでも返していけたらと思ってる。


「それでは早速ですが、ちょっとよろしいですか?」

「はい」

「私事なんですが、この度結婚することになりまして、結婚式で妻のヘアメイクを黒須さんにお願いできないかと思っております。妻が黒須さんのフォトアカウントをフォローしてまして是非お願いしたいそうです」

「日程はもう決まってらっしゃいますか?」

「4月を予定してますが日にちは未定なので式場を決め次第になります」

「それでは決まりましたらご連絡ください。2週目の土曜は仕事があるんですがそれ以外でしたら今のところお受けできます。式場によってはメイクの外注ができない場合があるのでその点も確認をお願いいたします」


思わぬオファーで驚いたけど嬉しかった。
あたしはメイクの写真を管理するためにアカウントを持ってるからそれを見た方から結婚式のメイクを頼まれることはそれなりにあった。
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