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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


みさきのいねぇ部屋は妙に静かで、買ってきたものもやけに目につく。

とりあえずクローゼットに入れて視界から消したはいいけど、音がないせいで、どうやって渡すか、なんて言って渡すかごちゃごちゃ考えちまって全然落ち着かねぇ。


いろいろ考えたってまともにプレゼントなんてしたことのねぇ俺が気の利いたことなんて言えやしねぇから、もう考えなくていいようにトレーニングを始めた。



とにかく左右のバランスを一定に保てるように。
右利きの俺はどうしたって生活が右に偏る。
左右どっちも同じように動かせて初めてコートで自由に動ける。


左側に負荷がかかるように体勢を作って、左の脇腹を追い込んで一息つくとスマホが鳴り始めた。


「終わったか?」

「うん。お迎えお願いしてもいい?」

「今から行くから店の中で待ってろ。外に出るなよ」

「はい」

メッセージでも伝えたけど念押しして、すぐに車を出すようにコンシェルジュに連絡を入れた。


店までは40分弱

混みまくるNYの裏道を網羅してるのか、運転手は何度も右左折を繰り返して30分程度でヘアサロンの前に車を着けた。







『 ありがとう』

ドアを開けた運転手にお礼を言って乗り込んできたみさきからはすげぇいい匂いがして、腰を引き寄せると大人しく俺の横に座ってくれた。

「おかえり」

「ただいま。見て見て。さらさらだよ!」

嬉しそうなみさきにつられて綺麗にストレートにされた髪を触るとさらさらと手から逃げていく。

「すげぇ綺麗だな」

「…うん。トリートメント、新しくなったんだって」

うるうるした目で瞬きして、小さめの声で話して、嬉しそうに笑う口元。

どの表情も飽きねぇ。可愛くて女らしい。




みさきがいると全然違う。
さっきの音も気配もない空間と同じところにいると思えねぇ。



さらさらの髪をいじくりまわして、うとうとするみさきの頭を撫でて、さっそく寝始めたからブランケットをかけて一緒に横になった。

夢を見てんのか時々笑って、それが可愛くて見てると俺のスマホが短く震えた。

(いいのあったッスか?)

(あぁ。進藤に言うなよ。さつきに伝わったらめんどくせぇ)
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