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モデルのボーダー隊員~番外編~

第10章 春休み(P137参照)


喫茶店でお昼も済ませ、午後からは約束の買い物に行く。
茜の教えてくれたお店は、ショッピングモールの中の帽子専門店だった。

「いつもここで買ってるんです!可愛いのもカッコイイのもいっぱい揃ってるんですよ!」
「確かにかなり沢山あるな」
「玲、これに合うんじゃない?」
「ほんと?...どうかしら?」

熊ちゃんに勧められた帽子を試着してみる玲。清楚な感じのデザインで、美人で華奢な玲にはピッタリだった。

「先輩すごく似合ってます!」
「清楚系がここまで似合うやつは初めて見た」
「大絶賛だよ、玲!」
「何だか照れちゃうわ」

ほんのり頬を染める玲は本当に綺麗だ。可愛いじゃなくて綺麗な。

「明希先輩にはこれですかね!カッコイイニット帽!」
「確かに、かなり好みだな」
「ますます女性だと思えなくなっちゃうわ」
「それ明希にとっては褒め言葉だよ。まぁ似合ってるけどね」
「サンキュ」

次いで、熊ちゃんの帽子も選んだ。熊ちゃんは女性らしいのより、機能性のある奴を気に入ったようでキャスケット風の帽子を選んだ。茜はやっぱりベレー帽がお気に入りのようで、新作のベレー帽を買っていた。

「みんな自分のお気に入りが見つかってよかったな」
「ここを勧めた甲斐がありました!」
「ありがとね茜」
「今度は小夜ちゃんも一緒に来ましょうね」
「はい!」

実は今回オペレーターの小夜子も誘ったんだが、用事があるとかで断られた。珍しいこともあるんだな。

「ねぇ!あれ撮らない?」
「あれ?...あぁ、あれね」
「いいんじゃね?」
「プリクラですね!撮りましょう!」

丁度前の女子が出てきた機種に入り、四人で寄りあって色んなポーズでプリを撮る。玲はプリクラの経験があまり無いようで、終始ソワソワしていた。
落書きを終えて、四人分の印刷を終えた写真が出て来る。どの写真の玲も目がキラキラと輝いていた。

「一生物の宝物ができたわ...!」
「大袈裟だよ。まぁ、それだけ楽しかったってことだろうけどね」
「私は後で師匠に自慢しに行ってきます!」
「透にこの男は誰だって聞かれたら......って答えてみろ。面白い反応が見れるぞ」

悪戯を思いついた俺はかなり悪人顔だったと思う。
だって、透の顔が複雑そうな顔になるのを想像しちまったら面白いだろ?


後日、鬼の形相の透を見たと言う目撃証言が出たのは言うまでもない。
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