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モデルのボーダー隊員~番外編~

第9章 年中行事〜七夕〜


修君達玉狛第二のみんなが作ってくれた短冊にお願いを書いている。
それぞれが自分らしいお願いをしている中、僕は最後まで何をお願いしようか悩んでいた。
出来るだけみんなと被らないようにしたいと思っていたせいだ。もし被ったら、片方だけ叶ってもう片方が叶わないなんて事になった時が嫌じゃない?
それに、僕が書きたかった事は尽くみんなと被っているから仕方ない。

・これからもずっと仲良くいられますように(玉狛第二)
・食べても太らない体になりますように!(桐絵)
・家族や仲間が元気で過ごせますように(京介&レイジさん)
・メガネ同盟の繁栄を!(栞)
・ボーダーが更にいい方向へ進みますように(林藤さん)
・せかいへいわ!(陽太郎)
・明希が自分の事に敏感になってくれますように(悠一)
・「家族に関すること。本編に出てないので伏せます」(蓮琉)

(第二のみんな可愛すぎ。というか、悠一以外は全部被ってるんだよね...。特に蓮琉)

流石姉弟と言うべきなのか、当然と言うべきなのか。1番の願いは見事一致していた。叶えたいものが被っているせいで書くことがない。

(何ならみんなの願いが叶えば自分の願いも叶うことになるんだよね...あ、そうじゃん。そうしよ)

いい事を思いつき、全く動かなかった手がサラサラと動く。そして書き終えた短冊を笹に結び付けた。

「...出来た」
「姉さんらしい願い事だな」
「そうかな?お願いがみんなと被ってたから、こ必然的にこうなったというか」
「明希は欲張りね」
「うん、僕もそう思うよ。でも、シュウもこの願いに賛成してくれたから、実質2人のお願いなんだよね。だからほら」

自分の短冊をそっと救うように手を添え、名前の部分を指す。
そこには、僕の名前と並んで「シュウ」と書かれている。

「ね?」
「シュウはツンデレだな。太刀川さんに見せてやろうk「死ね」冗談だよ!?」

揶揄う悠一に鋭い一撃が入り、脛を抑えて蹲る。シュウ...やり過ぎだよ。



その後、レイジさんの号令により片付けが始まった。笹以外の全てを片付け、何も無くなった寂しい屋上に、佇む影が3つ。

「今年は珍しく綺麗な天の川が見えたな」
「すごく綺麗だよね。織姫様と彦星様、再会できただろうね」
「俺達も再会できて良かったよな」
「「うん/あぁ...」」


「「「来年も見れますように」」」
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