第6章 アジトへ
数分後……ぴたりと止まる針。
「…………止まったか……」
カカシが息を吐き出して呟く。
「……カカシさん下を見て欲しい」
「……!!!?」
イタチに言われ、床を見れば刺さった千本針を見て、その場にいた全員が固唾を飲む。
床は変色し、異臭が漂い、腐敗した食べ物のように変貌していた。
信じられないほどの、猛毒の威力が物語っていた。刺されば腐りヘドロ化する強さがある毒であった。
木遁の術を解き、周りを見渡せば、盗賊達は死に耐えていたどころか、千本針で刺された部分が、変色し、腐っていた。
「とりあえず、帰ろう……花奏を、病院へ連れて行かないと……」
ぎゅうとカカシに抱きついて
離れない私を抱きしめて呟く。
「どこで、こんな媚薬を……。花奏先輩がここまで変貌した姿、初めて見ました……。それほど、強力だという事でしょうか……?」テンゾウが言う。
だろうな……。と耳もとで聞こえた。
「花奏、少し辛抱しろよ」
優しくカカシは、
私の頭を撫でてくれるけど、
私はもう限界だった。
我慢の限界は、
とうの昔に超えていた。