• テキストサイズ

モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)

第8章 未知のトリオン兵と白い子供


1戦目
ステージ、市街地A。天候、暴風雨。
トリオン体とは言え、服が張り付いて気持ち悪い。ついでに前髪も鬱陶しい。弧月で切ってしまおう。
陽介が君が来る前に切り終えた前髪は少し歪になってしまった。まぁいいか。次のステージでは直るし。

目の前に陽介君が現れた。陽介君も髪がペタッとしている。

「お互い髪が大変だね」
「だなw明希は前髪切ったんだな」
「張り付いて邪魔だったからね。さ、やろうか?」
「おう!行くぜ!」

言うが速いか、陽介君が接近し槍を突いてくる。的確に胸の上狙ってくる辺り、一撃必殺が得意なのか。
SEで心を読み、もう一手先まで読みシールドを2枚がけする。

「マジかよ!」
「悪いね、陽介君。貰うよ」

槍を引っ込める前に柄を掴み、此方に引き寄せる。バランスを崩した陽介君が体勢を建て直す前に、弧月で首を落とす。

2戦目
ステージ、工業地帯。天候、晴れ。
先程濡れた服も切った髪も全て元通りになっている。トリオン体ってホント便利。今回は僕から迎えに行こう。
陽介君の位置を確認してそこへ旋空を放つ。
崩れていく建物や鉄パイプ。兎に角うるさい。土煙が立ち込める中から陽介君が飛び出してくる。

「あっぶね!下敷きになるとこだったぜ!」
「油断してたら殺られるよ?」
「してねぇよっと!」

流石に2回目は避けられたか。なら、正面から切り合う方が良い。
手を休めることなく弧月を振る。陽介君は受け止める事で精一杯のようだ。

「うおっ!はえぇ!」
「頑張れ頑張れ」
「超余裕だな!」
「だって抵抗がないんだもん。攻めて受け流すとかして欲しい」
「出来たらしてるって!くそっ!」

一か八かで連撃から逃げられた陽介君だったが、所々切傷が出来ている。

「よく逃げられたね。傷だらけだけど」
「うっせ。余裕ぶっこいてられんのも今のうちだぜ?」
「じゃあ、楽しませてね?」

再び僕から斬り込む。結構重めに入れたのに、槍の柄でしっかり受けている。

「やるじゃん」
「そりゃどーも!」

力ずくで弧月を持ち上げて、槍を薙ぐ。少しだけ腹部が切れたが、致命傷には至っていない。

「危ない危ない」
「まだ余裕かよ」
「これでも今の一撃で結構警戒心上がったんだよ?」
「全然見えねぇわ。あー、俺もう終わりだな」

元々トリオンが少ないのか、陽介君の顔にヒビが入って緊急脱出した。
/ 150ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp