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清廉の君に紅を【刀剣乱舞】

第1章 篇首 【夢】



幼い時から同じ夢をみた。

それは物心ついた頃.....下手すればつく前から見続けており、私の脳裏に常に焼き付いていた。
夢なのか現実なのかすら分からなくなる程に私につきまとうその夢は、実際にどこか現実的で、目が覚めても明確に内容を覚えているのだ。

目の前に広がる真っ赤な炎の海...
気がつくと見知らぬスーツ姿の男性と向かい合って座り、何かを話している。
そこで再び場面は変り、顔も名も知らぬ先程とは別の誰かに、きつく抱擁され 愛しい者に向けるような声音で 私の名 を呼ばれる。
不思議とその瞬間だけはこの夢から覚めたくないとさえ思う程、その方の温もりは心地よかった。
.......そしてきまってそこで目が覚める。



認めたくないという思いとは裏腹に、
それは予知夢だと、いつか、炎の海は現実となることなのだと思い知らせるかのように、この夢を見る頻度は増え続け
次第に、本当に起きてしまうのだと認めるようになってしまっていた。


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