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魔界の夜

第4章 2回目


次の日の夕食のキャンドルには火は灯っていなかった。
私は世話係に尋ねる。

「あなた達って毎日その、精気とやらを取らないといけないの?」
「左様でございます。人間でいう所の食事でございますから。」
「ふーん。」

ということは今日は奴は別の女を部屋に招いているという訳だ。
別の女といえばこの間出会った女性のことを思い出した。あんな優しそうなふわふわした女性も奴の毒牙にかけられてしまっているのだろうか。

「ねぇ。この屋敷で優しそうな女性を見たことがあるんだけど知ってる?」
「はい。フーナお嬢様のことだと思われます。」
「フーナさん…。」
「はい。バックス様が連れてこられた女性の中のお一人でございます。」

思った通りだった。まぁ男からしたらああいう女性がわりと好みではあるだろうが、あんなにほんわかした雰囲気の女性が奴の手にかかってしまっている事実が哀しい。

「他にもこの屋敷には連れてこられた女性がいるの?」
「ええ。フーナお嬢様と悠子お嬢様を除けばお2人いらっしゃいます。」

ということは全員で4人か。ハーレムというやつなのだろうか。
私は夕食を終え、悶々とした感情を抱きながら、寝支度を整え、眠りについたのだった。
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