第4章 2回目
翌朝、着替えと朝食を持って世話係があらわれた。
その日は1日貴族の様な生活を送った。中庭にも出かけたが、澄み切った青空が広がっており、魔界とは思えないような優しい風が吹いていた。
セックスに対しての自由権は皆無だが、一般人からするとかなり豪華な生活を送ることができるようだ。だから今までの女性はみな納得して抱かれていたのかもしれない。
しかしその日の夕食の時に気分が悪くなることが起こる。
夕食には1本の丸いロウソクが添えられていた。昼食や朝食にはついていなかったが、あまり深く気に留めていなかった。しかし、世話係が懇切丁寧に説明してくれ、それによるとこのロウソクにもし灯りが灯っていれば「合図」なんだそうだ。
その夜、その娘は奴の部屋に行き、召し上げられる。
そしてよりによってそのロウソクには憎らしい小さな火がゆらゆらと揺れていた。
私はそのロウソクを指で挟み消した。
「お嬢様!?」
世話係がぎょっとした顔をする。
「行かないわ。そう奴に伝えてちょうだい。」
「か、かしこまりました。」
戸惑った様子だったが、世話係は頭を下げて了解する。
その後、お風呂に入り、ネグリジェに着替える。一息ついてベッドに腰掛けるが、直後、急に後ろから抱きつかれた。
「なに!?」