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魔界の夜
第3章 『お世話』
「じゃぁ私はこれで。」
私は立ち上がり、お姉さんに軽く会釈をした。そのままの流れで廊下へ出る。
「待って。」
不意に呼び止められ、振り向くとふんわりと微笑む顔が目に入る。
「バックスさんはちょっと強引だけど優しいところもあるの。どうか許してあげて。」
お姉さんの顔はとても優しかったけど私は頷くことが出来なかった。
「……ちょっと無理です…。」
そう言い残して私は部屋を後にした。
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