第3章 『お世話』
その後、私には1つの部屋と世話係?が与えられた。
というかあの最悪の出会いの後、
「ここが君の部屋で、こいつが君の世話係。」
と言われて連れてこられたのが今の部屋だ。
奴はそれだけ言うと、どこかへ行ってしまった。
世話係、といわれて紹介されたのは黒髪で瞳が赤い、これまた美形だった。
「分からないことは私が全て説明させて頂きます。まずはお風呂などいかがでしょうか。」
そして世話係は涼しい顔をして私に風呂を提案してきた。
「あちらの扉の向こうが洗面所、シャワールームとなっています。」
シャワーももちろん欲しかったが、今の私は滑稽にも下半身に衣服を身につけていなかった。かろうじて奴のベッドから奪ったシーツを身体にまいていたが。
「あの…着替えって…」
「もちろんご用意しておきます。」
「あ、ありがとうございます…」
私はそそくさと扉を開けて洗面所にひっこんだ。シーツを取り外し、空のカゴにつっこむ。Tシャツとブラジャーも外す。
洗面所には大きな鏡があり、私の股上くらいから上半身がうつっている。
----知らない男にレイプされてしまった…。
もう自分の体ではないような気がして、思わず自分の肩を抱く。でもいつまでもそんな事をしてるのも嫌で、私はシャワールームへ入った。