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【ONE PIECE】短編

第1章 IF:【冬春】エース救済・主人公生存


母の亡骸をひっそりと土葬し、島の目につきにくい場所に墓を建てた。殆ど、じいちゃんが請け負ってくれた。
母ひ文字通り命懸けでエースを守り、産んで、生き絶えた。私は、エースに何ができるだろう。エースを守るって、なんなんだろう。
母の死を受け、墓石をボーと見ながら考える。

「ガー…、じいちゃん、エースを守るってどうやって?何から守ればいいのかな」
「エースは海賊王の息子。お前と血を分けた実の弟じゃ。敵も多い」
「…海軍は敵?」
「どう、じゃろうな…。もしかしたら、世界中が敵かもしれん」
「海賊王の子供って何か悪いことしたのかな」
「………」
「ちょっと前に島の男の子のお母さんが殺されたよ。お腹に赤ちゃんがいたのに。じいちゃんと同じ海軍だった。赤ちゃんが海賊王の子供かもしれないからだって…。男の子も息子かもしれないからって。なんで?『かもしれない』で殺されちゃうの?何も悪いことしてないのに」

ガープを見上げるも、ガープは何も言わず唇を噛み締めていた。あの時の怒りと悲しみがぶり返してきた気がした。その後のことはもあまりよく覚えていない。感情のままに支離滅裂なことを言っていたかもしれない。
罪のない一般市民を殺す海軍のどこが正義なのか。殺されていった沢山の妊婦や子供たちの平穏で幸せな未来は、どうして奪われなければいけなかったのか。なぜ海賊王の子供というだけで殺されそうにならなければいけないのか。エースは、は、生まれてきてはいけなかったのか。
気がついたら泣きじゃくり、ガープの大きな手が頭と肩に置かれていた。のルージュ似の大きな瞳に、ガープの真摯な表情が映り込む。

「、お前さん…海兵になれ」
「ひっく、…う、……なん、で」
「お前には海兵が向いとる。お前さんは良い子じゃ。あの男の娘とは思えんくらい…他人のために、涙を流せるお前さんなら…きっと良い海兵になれる」
「…っえー、ず、は…」
「海兵になってエースを守れ」

ガープの言葉に、何度も頷いたは海兵になることを決意する。
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