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【ONE PIECE】短編

第1章 IF:【冬春】エース救済・主人公生存


※『冬来りなば春遠からじ』ネタにて書いた救済ルートです。


の戦闘についての師匠は主にクザンとガープであった。覇気を師事してくれたのもこの2人。見聞色、武装色、そして覇王色、3つ全ての才能があり、2人を唸らせたのは記憶に新しい。
見聞色の覇気を習得した者で、極めすぎると少し未来が見える、なんていう話も聞く。
今、実際に、見えてしまった。少し先の未来、エースが、サカズキさんに、身体を貫かれる。ブワッと全身に鳥肌が立ち、体の奥底から冷え始める気がした。

「…な、に、」
「取り消せよ、今の言葉!!」

呆然としていると耳に飛び込んできたエースの声。怒気の含まれたそれは、自由の身になったエースの足を止めた。
だめ、だめだ。エース、あんた誰と対峙してんの。サカズキ大将に、敵うはずないじゃない。やめて、今すぐ逃げて。

「やめろ!!エース!!!」

反射的に駆け出していた。近くで私と共に白ひげのカラーと闘っていたクザンさんの静止の声が聞こえた気がした。今、駆け出さなきゃ一生後悔する気がした。

私が海軍に入ろうと思ったキッカケはじいちゃんだった。
サウスブルーで、罪のない妊婦が海軍に、政府に殺された。ある妊婦には1人、息子がいた。私と同じくらいの歳。同じ島に住んでる好で遊んだ日もあった。そんな彼も、母親が殺された後すぐに姿を見なくなった。彼がどうなったかなんて、考えるまでもない。
とてもじゃないが、母さんの前では泣けなかった。ロジャーとは一切関係のない家族が、罪のない一般市民が、未来を奪われ、幸せを奪われ、命までも奪われた。許せなかった。理不尽が、私の目の前を真っ赤に染めた。怒りが、悲しみが、やり場を失い一生私の中に根強く残り続けた。
しばらくして母さんはエースを生み、そのまま力尽きたように醒めない眠りについた。
「エースを守ってあげてね、お姉ちゃん」母は私に優しく微笑んでいた。

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