第1章 帰
キラキラさせた鱗を見せびらかしているのか
仲間たちと楽しそうに泳ぐ子魚
その横を堂々と泳ぐサメ
その魚たちの下には引き詰められたサンゴ
ブクブクと音を立て
キラキラと光り上はあがっていく気泡
耳をすませば
ザパーンとペンギンが水へ入る音
しかしその音は周りにいる人たちによって
掻き消されていく。
魚たちを見ていた視線を、自分の足元に落とした時
ポン、と右の肩を叩かれ
その相手に顔を向けた。
「!!またここにいた」
声をかけてきた友人に
探させてしまっていたのだと思い
ハッとした顔をすると
「は本当にここが好きね。」
っと周りを見渡しながら
すこし悲しそうな顔をして言った