第1章 first summer
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「で、どこまで覚えてるの?」
まだ授業中なので寮の部屋にはとリドル以外誰もいない。
リドルのベットの上でだらん。
は真剣な目つきでに2人分の紅茶を淹れる作業中。
「んー、なんかが降ってきたトコ!黒くてつやつやした…あ、カラスみたいな?」
なんか品のあるカラスだった!とはしゃぐ少女にリドルはため息をついた。
「ばーか。落ちてきたのは人だよ。確かに髪の色は黒かったけど。君と同じ色のタイだったからこの寮の奴なんじゃない?」
え、人間…。
と口には出さないもののは嫌そうな顔をした。
どういう反応だ。
「だだだって、相手が人じゃ僕、仲良くなれないもん…」
「なんで」
「い、いじめられるし…」
シュンとなる。
心なしか頭のあほ毛もシュンとなるから面白い。
「簡単にいじめられんな。いじめかえせ」
「む、無理だよ~…」
「てか『人間』て括るな。ほらあのー、なんだ。この前話してたじゃん。あのー…赤い髪の。リリーって子。仲良くなれそうなんでしょ?」
リリーと聞いての雰囲気がふわっと柔らかくなる。
「仲良くなれそうっていうか…な仲良くしてくれるっていうか…と、特別なの!可愛くて明るくて!しかも頑張り屋で!」
力説する姿は一生懸命でいじらしい。
どもるしつっかえるし決して聞きやすい話し方ではないものの、ちゃんとが伝えようとすれば伝わってるのに。
「(まぁ本人の問題だから放っておくケド)」
その時、ピー!と魔法学校に似合わない、所謂『やかん』の音が響いた。
「あ、お湯沸いた。すぐ紅茶持ってくる」
「ボク檸檬ね」
「了解!」
僕あんまり得意なことってないんだけど紅茶を淹れるのはちょっと上手なんだ~、と以前にもは言っていた。
基本的に自分に自信がない彼女が自分で『できる』というのは相当珍しいのだが、言うだけあってやはり彼女が淹れた紅茶は相当美味しい。
カチャンと小さな音を立ててミニテーブルに置かれたカップ。
あほ毛をぴょんぴょん揺らしながら感想を待つ。
「…」
なんかムカつくから、美味しいなんて言ってやらない。