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親友を取った男の部下に堕とされました

第1章 第七商社の鶴見


そんな風に時間を潰していたらすぐに家の呼び鈴が鳴った。玄関を開けると鶴見が顔を出す。
「二人を迎えに来たよ」
「知ってます。…弥作は?」
「家にいる筈だが。会いたかったか?」
「いえ、てっきり連れてくるかと思ってたんで意外だっただけです」
揶揄うように言われてイラッとした。月島と前山の好感度はちょっとばかし上がったが、鶴見は下がるばかりだ。好きになれる気がしない。
「高橋くん、お邪魔しました」
「世話になったな」
「こちらこそ、宿題助かりました。さようなら」
気づけばすっかり日は暮れていて、腹も若干減っていた。弥作の家に着いた時点で夕方ではあったから特に不思議でもないが、しかしどんな見つけにくい物を忘れていたんだろうか。そこが少しだけ気になった。
「結局、忘れ物は見つけられましたか?」
本人に尋ねると、鶴見は含みのある笑い方をした。
「ああ、きちんと片付けた」
…それは、いらない物だったという事に聞こえたが、つまりはどういうことだ。わからん。
俺は明日弥作に問いただそうと決めて、三人はそこで帰った。
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