第1章 ▲
柔らかい首筋に舌を這わす。ふるっと身体を震わす姿が可愛くて、もうすこしだけと欲が勝つ。あぁ、このまま全身舐めたい。
鎖骨をなぞるように舐めると、肩を震わせた彼女の瞳にじんわり涙が溜まった。
可愛い可愛い可愛い。
「チョロくん...ちゅ、してぇ...っ」
「うん、いっぱいしよう...」
今度はちゃんと僕から、まずはちゅっと合わせるだけのキスをして、ちょっとずつ味わうように。あー、舌が重なる感覚ってこんな感じなのか。鼻から漏れ出る彼女の吐息が聞こえるたび、背筋がゾクゾクして下半身がブルリと震える。時々当たる彼女の身体が、僅かな刺激が、童貞の僕自身をじわじわ限界に近づける。
「...んっ、ふぁ...っ!ぁー」
「...あっ、ちょ...ヤバイかも...っ!」
「...へ?ちょ、チョロくん?」
「......あっ、あっ、あ...っく......っ!!」
.........やってしまった。死んでしまいたい。
目を丸くする彼女とべったりと生温い感覚の股間に一気に血の気が引いていく。
正直キスだけでもどちゃくそ気持ちよかった。でもそうじゃないだろ自分!!
キスだけでイクって童貞が過ぎるだろ!
「......ご、ごめん」
「全然!全然大丈夫だよ?」
「...いや、ホント僕かっこわるいよね。ひいたでしょ?」
「そんなことないよ!」
落ち込む僕の手を彼女がぎゅっと握る。
顔を上げてその目を見ると真剣な目で僕に信じてと訴えかけている。
あぁ、なんて僕の彼女は優しいんだろう...!
「あのね、さっきの顔...すごくかっこよかったから......もう一回見たいくらいなんだけど、ダメかな?」
「!」
真っ赤になりながらもじもじしている彼女を見て、僕の息子は一瞬にして元気を取り戻したのはいうまでもない。