第20章 アングレカムの願い事
楓side
(うん、尾行もされてない。あそこにテンゾウお兄ちゃんたちがいるのね)
海に浮かんだ大きな海亀は甲羅の上に木々が生い茂っており確かに一見ただの島にしか見えなかった
「これが人工的に口寄せされて作られた亀さんなんて…」
この中にナルト君たちがいて修行をしている
常に移動をしながらナルト君たちを里から離すことでいつ暁が来ても大丈夫な状態を作りつつ
ナルト君たちの修行も進められる。
ナルト君には里を離れていることはもちろん内緒だ。
(ナルト君に今すぐ戦争始まりそうです!なんて言ったら大変だもんね。考えた人、さすがだなぁ)
甲羅の上に着地し、ナルト君にここが海亀の中だとバレないようこっそり中に入る
あくまで森の中からひょっこり
テンゾウお兄ちゃんに用がある人間になりきって。
「お疲れ様です!」
「あれ!?楓ちゃん!?」
「ナルト君、お疲れ様〜!聞いたよ!いまSランク任務中なのよね!?」
「あぁ!オレってばやっと念願のSランク任務だってばよ!」
ひたすらに動物を整列させているナルト君を見ると
いくらフェイクのSランク任務でもこれはバレないのか?と不安を覚える。
テンゾウお兄ちゃんの方を見ると笑顔で手を振っていた
「楓、よくきたね。この通り、ナルトの活躍のおかげで僕も手が空いてるから約束通り草遁の修行はみれると思うよ」
「よかった!で、そちらの方は…噂のキラービー様?」
後ろにサングラスをかけたラップをぶつぶつと話しているガタイの良いお兄さんがいる
「見かけない〜可愛い女性、自ら現る♪
オレさま名前、既に知ってる!
既に知ってる、つまり落ちてる♪
恋に落ちてる、両思い!イェー!」
「ふふ、キラービー様で合ってそうですね。初めまして。立花楓です。」
「噂は知ってる、カカシもイチコロ、凄腕忍者!ア!イェー!」
(んんん!?)
「ちょ、ちょっと、ナルト君?何変なこと教えてるの?」
「オレはペイン戦の時に楓ちゃんとカカシ先生のことを思い出して説得できたって教えただけだってばよ!」
「恋が救った、木の葉のみんな。
愛に溢れる、君らの未来!オレは応援、いつでも味方!」
この方は普通に話せないのだろうか…