• テキストサイズ

届かぬ想いと隣の君【NARUTO】

第9章 私の居場所


それから1週間ほど経ち
私は無事根をやめることが出来た

ナルトくんたちが戻るまで私はやることもなく、昼間から今晩のご飯に向けて買い出しをしていた

「楓ちゃん!」

突然大きな声で呼ばれ、振り向くと目立つオレンジ基調の服を着たナルトくんがブンブン手を振っているのが見えた

「わぁ!久しぶり!ナルトくん!それに、テンゾウお兄ちゃん、サクラちゃん、サイも!」

私が手を振っておかえりなさいといおうとすると、
なぜかサイがナルトくんを肘で退けた

「えっ、ちょ、サイ!押すなってばよ!?」

「ちょっとサイ!?」

ナルトくんとサクラちゃんが戸惑っているのにも関わらずサイがこちらにすごい勢いで歩いてくる

「え?サ、サイ?どうしたの?久しぶりだね、おかえ…

言い終わる前にナルトくんたちがこちらを見ているのも構わずにサイは私を抱きしめてきた

「えっえっ、サイ…どうし…

「楓…」

何がどうなってるんだってばよ!?というナルトくんたちの声が聞こえる
私はひたすら状況を理解しようと頭を回転させていた

(ほんとなんでこうなってるの!?)

「サイ?ちょっと、苦しいよ…?」

なるべく平常心を保ち、そう声をかける

「楓、無事でよかった…僕は、こんなに心配したのははじめてだ。ダンゾウ様から連絡が一度あったきり…君のことは何も…」

そういいながら私を強く離さないサイの腕は小さく震えていた

「サイ…私は大丈夫だよ、心配ないよ?」

ダンゾウ様から何を聞いたのだろう
とりあえず少しでもサイを落ち付けようと背中に手を回しぽんぽんっと軽く叩く
するとサイの後ろの方から声が聞こえてきた

「ちょっとサイ、僕はまだ解散って言ってないのだし勝手に行かないでくれるかな?」

そう言いながら私たちの横に来たテンゾウお兄ちゃんはいつに増して怖い顔(のつもり)をしていた

「テンゾウお兄ちゃん…ふふ、怖くないよその顔、ね?サイ…」

なるべくこの変な空気を消そうとサイの方に顔を向くと
目があったサイの顔はまるで消えるものを見るような切ない表情をしていた

「楓…

「ちょっとまってってばよ!どういうことだってばよ〜!
サイは離れろー!!
それにヤマト隊長、テンゾウお兄ちゃんって!?」

暴れるナルトくんのおかげでサイはとりあえず私を離してくれた。
/ 372ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp