第3章 新タ×ナ×目的
父親だけでなく、ハンターというものにも同じぐらい興味が湧いた。
ゴンが、“強い”と瞳を輝かせて話すカイトにも会ってみたいし……私も、ハンター試験受けてみようかな。
隊長のメイスを受けて生きているんだ。
ちょっとやそっとじゃ死なない自信はある。
「受けてみようかな…ハンター試験」
「ホント! じゃあすぐに申し込まなきゃ!」
「そうだね。 ゴンはもう申し込んだの?」
「オレは来年からしか受けられないんだ」
「そうなの……」
ひとりで受けにいくのが嫌というわけではないが,ゴンと一緒に受けられたらいいのにとも思った。
残念そうにしていると、ゴンはそれを察したらしく満面の笑みで言った。
「もし落ちちゃったら来年オレと一緒にまた受けよう! でも、ニーナなら絶対受かるよ!」
「……ありがとう、ゴン」
その後はゴンに申し込みを手伝ってもらった。
ハンター試験はまだ先なので、しばらくゴンの家へお邪魔することになった。
ミトさんとゴンの曾おばあちゃんはとても親切に世話を焼いてくれ、私も外の世界に馴染むための練習も兼ねて色々とお手伝いをさせてもらった。
手伝いが終わると、ゴンと共に森へ出かけ色々教えてくれた。
食べられる植物とそうでないもの。
初めて見るものだらけでとても楽しい時間を過ごすことができた。
そして遂にその日が来た___
「お世話になりました! 本当に色々ありがとうございました」
「いつでもまた遊びに来てね。 身体には気をつけて、何か困ったことがあればいつでも連絡ちょうだいね」
「幸運を祈ってるよ、ニーナ」
「ありがとうございます」
「次会う時はハンターだね!」
「う、うん、そうだね……そうだといいな……ははは」
ゴン! プレッシャーをかけないでくれ!
肉体面では強いほうだけど精神面は並だ!
「お世話になりましたー! 皆さんお元気でー!」
出航する船から大きく手を振り、別れを告げる。
次会う時は、ハンターとして会いに来よう。