第21章 不吉×ナ×予知
次はなんの修行だろう。
朝食を食べ終え、新聞を読んでいる姉様を見つめる。
「昨日の試合が載ってるよ。 ヒソカ、対戦相手を殺したのか」
「はい……」
「それでどう思った。 まだ奴と戦いたいか? それとも諦めるか?」
確かにまだ敵う相手ではない。
が、諦めるつもりはない。
「絶対に戦います!」
「そうか。 私としては諦めて欲しかったのだが、仕方ないか。 それじゃ、早速次のステップへ進もう」
「はい!」
私をヒソカと戦わせたくないのは分かっている。
大丈夫、姉様が悲しむ結果にだけはならないようにしますから。
見ていて下さい。
絶対に強くなって見せます!ヤル気なら漲ってます!
「次の修行は"練"」
「れん?」
「練は、簡単に言えばオーラを増やすこと。 イメージとしては、体の中に溜め込んだオーラを爆発させる感じだな。 その爆発させたオーラを纏で体に留めることが出来たら合格だ」
これまた難しそうだが、やるしかない。
「爆発……ふんッぬァ!!」
拳を握りしめ、腹に力を入れてみた。
_______変化なし。
「オーラを発している細胞のひとつひとつから少しずつ力を集めて、どんどん体中に溢れていくのをイメージして。 充満しているのを感じたら一気に解放! やって見せるから、しっかり見てるんだよ」
「はい!」
姉様はスッと立ち上がると深呼吸をした。
今まで気付かなかったが、姉様の纏にはよどみがなく、全身をなだらかに流れている。
念の知識が浅い自分でも、この纏が理想的だというのは分る。
これからも纏を磨いていかないと。
「いくよ」
「はい」
合図と共に、姉様の体から力が勢い良く溢れ出すのを感じた。
これが"練"……
「コツさえ掴めば簡単だから、焦らずゆっくりやればいい」
「はい」
「私は部屋にいるから、何か困ったことがあったら呼んでね」
姉様が部屋へ戻るのを見送り、さっそく談話室で練の修行を始める。
全細胞から力を集め
体の中に溢れさせていく
溜め込んだ力を____