第16章 観戦×デ×発展
「あ!あれが天空闘技場ですか!」
「そうだよ」
「はぁ……すごいですねぇ」
天空闘技場がこんなに高い建物だったとは……
街はまだ遥か先なのに確認できてしまう程だ。
「世界で4番目に高い建物だと」
「あの高さでも4番目なのですか!?」
あれよりも高いものが存在するとは驚きだ。いつか見てみたいな。
空港からは、たくしーと呼ばれる車で姉様の店兼自宅へと向かう。
姉様は天空闘技場の近くに店を構えているようで、どんどん近づいていく。
「ここが姉様のお店なのですか!」
「店といっても中は普通の家だよ。1階は仕事で使ってるから、2階の部屋を使ってくれ。 好きな部屋を選んでいいから」
「はーい」
タクシーは、素朴だけれど綺麗な2階建の家の前で止まった。
姉様は扉の中心に掛けてある札を裏返してから鍵を開ける。
札には何て書いてあるんだろう……
「う、けー……」
「"受付可"で、さっきまで表になってた面には"外出中"って書いてある。ニーナ、あんた結局旅立つ日までちゃんと勉強しなかったでしょ」
「読めなくてもなんとかなるだろうと思いまして……」
だって私、勉強嫌いなんですもの。
「そんなこと言って……いつか勉強しなかったことを後悔する日がくるぞ」
「大丈夫大丈夫!」
長い説教が始まる前に退散しなければ。
急いで2階へと上がる。
2階には4つの扉があった。
1つずつ開けてどんな部屋なのか見て回る。
階段を上がって左側には談話室と寝室が一部屋。
廊下を挟んだ右側には寝室が二部屋。
「ここにしよっと」
通りに面している、談話室の隣の部屋を選んだ。
今日からはここで修行をすることになるのか。
今の目標は、寝ていても纏が出来るようになること___
「ニーナ!お昼にしよう!」
「はーい!」
____と、その前に腹ごしらえだ。