第14章 再開
「姉様、聞きたい事があるのですが」
「?」
「私達アマゾネスは……本当に女しか生まれないのですか?」
なぜ、突然そんな事を……!?
まさに今話そうとしている内容に大きく関わる。
「それと、スイレンという名のアマゾネスを知りませんか?」
「婆様の名だが……まさか、知らなかったのか?」
「…………」
…………知らなかったのか。
「長の名を知らないとは……まぁ、名で呼ぶ事はほぼないから忘れても仕方ないかもしれないが、なぜ突然そんな事を?」
ニーナはハンター試験後に行われたパーティでの出来事を話してくれた。
「婆様と知り合いだったのか」
ネテロ会長はハンター協会の会長であり、婆様の事を知っている。
という事は、故郷の村の中にあった、あの一番はっきりと見えていた残留思念は婆様のもの……?
婆様がハンター協会へ行った、あるいはネテロ会長が村に来たかのどちらかだ。
「どういう関係なんですかね?」
「分からない。だが、私がハンターになるきっかけにはなった」
2人がどういう関係かはまだ分からないが、それで発生した残留思念のおかげで私はハンターになるに至った。
「話すべきだな……私が故郷に帰らない理由」
会長はニーナに、男が産まれた事実を知ってほしいみたいだ。……それとも、アマゾネス全員に?
私はそんな事聞かれなかった。既に、男が産まれたという事実を知っていたから?
あのお方が何を考えているのかは分からない。
だが、私がするべき事だけははっきりした。
「探したい人がいるんだ」
「探したい人?」
ニーナに話そう。
「村から追放された母様と、その子どもだ」
「追放!? そんなの初めて聞きました」
「ニーナが生まれて間もない頃の出来事だから」
深呼吸をひとつして、私はニーナに昔何が起こったのかを全て話した。