第11章 徘徊×ノチ×再開
エッダ姉様がなぜ帰ってこないのかも気になるが、他にも聞いてみたい事がある。
ネテロ会長にされた質問。
「姉様、聞きたい事があるのですが」
「?」
「私達アマゾネスは……本当に女しか生まれないのですか?」
姉様は目を見開いて驚いていたが、すぐに思案顔になった。
質問ばかりで申し訳ないが、気になっていた事をもうひとつ質問する。
全て繋がっている気がするのだ。
「それと、スイレンという名のアマゾネスを知りませんか?」
「婆様の名だが……まさか、知らなかったのか?」
「…………」
____知らなかった!!
「長の名を知らないとは……まぁ、名で呼ぶ事はほぼないから忘れても仕方ないかもしれないが、なぜ突然そんな事を?」
ハンター試験後に行われたパーティでの、ネテロ会長との会話の内容を話した。
その間、姉様は一言も発する事なくただ耳を傾け、私が話終えると深い溜息を吐いた。
「婆様と知り合いだったのか」
「どういう関係なんですかね?」
「分からない。だが、私がハンターになるきっかけにはなった」
「?」
ハンターになるきっかけを作った?
まったく意味が分からず、説明を求める眼差しで見つめる。
「話すべきだな……私が故郷に帰らずハンターになった理由」
姉様は、最初から他のアマゾネス達とは違う目的で旅に出たのか。
その目的は……
「探したい人がいるんだ」
「探したい人?」
「村から追放された母様と、その子どもだ」
「追放!? そんなの初めて聞きました」
誰かが追放されたなんて話、今まで聞いた事がない。
「ニーナが生まれて間もない頃の出来事だから」
そうか、エッダ姉様はずっと追放された母様達を探していたのか。
追放されるなんて、一体何をしたというのだろうか……