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ぐーだら娘は今日も惰眠を貪る

第1章 寝るので忙しいんです


目を覚ませば瞼は重くて頭がぼーっとする。

今何時だっけ?
スマホはどこだけ…?

辺りを探すけど、ゴミの嫌な臭いが鼻につく。
そろそろ掃除をしないとなぁ…。

とりあえず簡易的に掃除をしながら探していると、スマホは本の隙間に挟まっていた。

手に取り時間を見たら、11時23分。
昨日寝たのが12時過ぎだからまだ寝たり無いかな。

そう思い、黒猫の抱きまくらを抱き寄せると瞼を閉じた。

その瞬間、抱いていた黒猫の感触が無くなった。

驚いて目を覚ませば、目の前には明るい茶髪に真っ白なタオルをバンダナにしているイケメンさんが。

この男の人には見覚えがあるぞ…?

『あれ、一人暮らしなんだけど…』

佐「始めまして~、俺様の名前は猿飛佐助!昨日のお昼からお邪魔したんだけど、アンタがなかなか起きなくてさ」

そういえば寝てたから朝風呂を忘れてた。
朝と夜お風呂に入るのが日課なんだけど最近はサボリ気味なんだよね。

『それならお風呂に入らなきゃ』

佐「お風呂?」

えーと、昔の人だっけ。
確かうーんと…。

『湯浴み…?』

佐「あ、俺様が先に入りたいな。使い方がわからないんだよね」

『あー、はい…』

そもそも、なんで戦国BASARAの忍者がここに居るのさ…。
なんてツッコミはめんどくさいからしなかった。
本当はしないとねぇ。
でもさ、お風呂に入ってないし何より眠いんだよ…。

ということで、あくびをしながらお風呂場にゴー。

『ここが温度調整。赤いのがお湯マークで青いのが水マーク。下を捻ったらここから水が出てくる。シャワーは上を捻ればいいよ』

佐「嘘っぽいけど俺様は戦国時代の人間だからさ~、現代用語ってわからないんだよね」

『とりあえず使えばわかるよ。じゃ、入るから』

その場で服を脱ごうとしたらお風呂場の外へと押し出された。

佐「俺様が先だって!二週間くらい入ってないから」

それでも臭わないから不思議だなぁ。
そう思って首を傾げる。

佐「それくらいこの部屋が汚いだけ!」

なるほど、確かに。
まぁ、戦国時代からのお客さんには悪いけど、身支度が整ったら他の家に行ってもらおう。
有名作品だし相手はすぐ見つかるだろうし。

そうと決まれば寝よう。

あくびをしながらベッドに向かうと、また黒猫ちゃんを抱きしめて眠り始めた。
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