第1章 寝るので忙しいんです
買い物を終わらせて我が家に帰れば、リビングに三人が座ってた。
正しくは仲良さそうに向かい合ってテレビを見ている伊達軍と、パソコンデスクの前でローマ字表を見ている佐助くん。
そういえば短時間だけど小十郎さんまでお風呂に入ったのかな…?
『小十郎さん、湯浴みは?』
小「あぁ、ここに来る前に終わらせたから気にすんな」
あれがお風呂!?
ワイルドすぎるでしょ…!!
まぁ、着替えてるしいいか。
佐「本人がそう言ってるんだし気にしない気にしない!」
絶対幸村くんと信玄さんなら私を待たせてるよね。
…ま、そこは敵陣か仲間かの違いってやつかな?
『それなら、乗り物に乗るからついてきてね』
車に乗り込むと、当然のように助手席には佐助くんが。
大きいファミリーカーなんだから後ろでもいいのにこっちを選ぶことに距離を感じるなぁ。
いい機会だし仲良くなれればいいけど。
佐「ねぇねぇ、この乗り物って乗りこなすのは難しい?」
『免許さえあれば簡単だよ。運転してみたい?』
佐「いい機会だしね!今度勉強して旦那達を驚かせよっと」
そんなことを言いながら、佐助くんは早速テレビを弄り始める。
『結構慣れたね』
佐「ま、俺様だし当然!」
テレビの使い方も教えてないし、ローマ字表もそこら変に置いてただけなのに凄い。
忍びって万能な人しかできない仕事なんだろうなぁ。
『さぁて、ご飯が先かな?』
佐「そうだね~。流石に腹減ったよー」
鏡を使って後ろを見ると、伊達軍は神妙そうな顔つきで会話をしてた。
今後どうするかって会話かなぁ。
まぁ狭い家だし無理もないかな?
とりあえず、広い家に行くことを早めに伝えたほうがいいのかなぁ。