• テキストサイズ

私だってチタタプしてヒンナしたいっ!

第3章 女だってカミングアウトしたらフラグ回避できるんじゃない?




(よし!!
これで死亡フラグ回避できた!!)


は心の中で死亡フラグを回避できた嬉しさでガッツポーズをしていた。

が、いつまで経っても幸次郎から何も言葉がないのではそろりと下げていた頭をあげて幸次郎を見る。
すると幸次郎は立ち上がり、に近づくと彼女の右足首を掴み持ち上げた。

は幸次郎の謎の行動に体勢を崩したので慌てて畳に手をついて転倒を防ぐ。


「父さま、急に何を…………」


無言での右足を見つめる幸次郎には問いかける。


「決めた。
お前はこれからも男として生きろ。
そしてこの父をも凌ぐ軍人となれ」


そう言って幸次郎はの右足を離した。


は幸次郎の言葉に空いた口が塞がらなかった。


「父さま………本気で言っているのですか?
私は女です。
そんな事が許されるわけがない!」

「本気だ。
お前の手、足は女にしては大きい。
男として充分通用する。
そして学校の成績も男を抑えて1番だ。
誰もお前が女だと思うまい」

「ですが……!!」

「お前はこの花沢 幸次郎の一人息子として周りに認知されている!
それを今更娘でしたとどの口が言えるかっ!!!」


幸次郎はの反論を遮り、怒鳴った。


「この話はこれで終わりだ」


そう言うと幸次郎はさっさと部屋を出て行った。


は大きなため息をついた。


「子供の性別を偽ってたことが明るみに出れば自分の立場が危うくなると思ったってこと…………?
という事は子供より我が身が大事ってことか………。
クソヤローめ………」


はそう言いながら天井を見上げた。


/ 82ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp