第10章 お見合いをぶち壊せ!
帝国ホテルの一室で2人の男女がお見合いをしていた。
そう花沢 勇作の身替わりで杉元と金子 花枝子が。
ホテルの外にある木の上で洋装姿の菊田と軍服姿のが双眼鏡で2人の様子を見守っていた。
「しかし花沢の作戦は上手くいくかね?」
「いかないと困るのは私達ですよ」
の立てた作戦とは?
杉元に花枝子とお見合いしてもらう
↓
頃合いを見てが突然お見合いの場に乱入
↓
が本物の花沢 勇作だとバラす
↓
杉元が泣くフリをしながらが好きで勝手に身替わりになったと告白
↓
も実は杉元が好きだったと告白
↓
花枝子に2人でそういう訳なのでごめんなさいと謝る
簡単に言うと好きな人がいるのでごめんなさい作戦だ。
杉元をそのまま花沢 勇作だと思わせておいてが女装してキャットファイトする方も考えたが、男が好きだと思わせた方が今後似たような事が起こらなくていいかとは思い、この作戦にした。
「あれ?
杉元さん達どこに移動してるんでしょう?」
「本当だな。
何があったんだ?」
杉元と花枝子がお見合い会場の部屋から出て階段を使い上に上がって行く様子を見て不思議がると菊田。
「………………何か嫌な予感がしますので私、行ってきますね」
「おう。
俺はこのまま待機しておく。
何かあったら合図してくれ。
助けに行く」
「わかりました。
お願いします」
は木から降りるとホテルの入り口へ駆け寄った。
そして別の場所では…………。
「鶴見少尉殿!
いま陸士の候補生らしき者と女性が上に…………。
勇作殿では?」
月島が杉元達を見て鶴見に声をかけていた。