第9章 エビフライに限らず転生してから洋食が恋しいです
「とにかくお見合い相手の金子 花枝子さんを傷つけずに穏便にお見合いを断らないと菊田軍曹殿の立場が危ない」
「菊田さんの?」
「一応私の父からの指示だから失敗したら菊田軍曹殿が責任を取らされます」
「それじゃあどうすればいいんだ………?」
杉元はの話を聞いて考え込む。
「ひとまず菊田軍曹殿と合流しましょう。
どこかで待ち合わせの予定は?」
「あ、この後会う約束をしてて」
「じゃあ団子を食べ終えたらそこに行きましょう」
と杉元は団子を味わって食べた。
杉元の食レポを聞いたはこの頃から食レポできたのか〜。
生の杉元の食レポだ〜と感激した。
「お、来たな…………って花沢!?」
杉元と菊田の待ち合わせ場所に着くとそこには菊田が既に待っており、杉元の隣にがいる事に驚いた。
「杉元さんからお見合いの件を聞きました」
の言葉に菊田は杉元を思わずガン見した。
杉元は気まずくなって目を泳がす。
「杉元さんを責めないでください。
私が勝手に首を突っ込んだので。
それに最初から私に言っていただけたら協力しました」
「そう言われてもなぁ…………」
菊田は後頭部を右手でポリポリとかく。
「要は私の童貞を守りつつ、金子さんとのお見合いをやんわりと断ればいいんですよね」
「そうだが…………何かいい方法があるのか?」
「ええ。
とっておきのが。
その為には杉元さん、あなたの協力が必要です」
菊田の問いかけには自信満々に頷いた。
突然、に名前を呼ばれた杉元は自身なさそうに
「……………俺ぇ?」
と言った。