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イケメン戦国 ~天下人の妹になる気はないか~

第12章 ほーこく


「ん?軍議の時も雪月を連れていくのか?」
「いや、信用出来る人間に預けると言っていた」
「信用出来る人間...?女中の松とかか?」
「さぁ...?」

信長のいう『信用出来る人間』とは一体誰なのか、暫し悩む武将達だった。
...まさか、その『信用出来る人間』によってまた事件を起こされるとは、この時の武将達は露知らずに。


















次の日の夜。

広間に集まる武将が6人。

「...皆、集まったか」

上座に座る信長。

「今宵は光秀が皆に伝えたいことがあるという...光秀、」
「はっ」

信長の左側に座る光秀。顔色はまだ若干悪い気がしなくもない。

「...先日の、雪月の一件についてだ」

わかっていたこととは言え、即座に緊張が走る。

「実行犯は2名、内1人は俺が斬り捨て、もう1人は捕獲した...と最初は報告しましたが、」

一旦区切り、光秀は言った。

「............最初の1人は俺が斬り捨てたのではなく、」


















――――雪月によって氷付けにされていました――――



















この一言で、広間が凍り付いた。

「実行犯の1人は既に捕らえてあったので、氷付けのほうは蹴り砕きました」
「ちょ、ちょっと待て光秀、氷付けって」
「おそらく防衛反応でも起きたのではと俺は考えている。雪月の身体が傷だらけだったことから、先に手を出したのは犯人だろう...正当防衛というやつだ」

淡々と報告する光秀。

「...まさか、光秀様の怪我は」

何かに気づいたらしい三成が声をあげた。

「...そうだ。雪月に噛みつかれた」

何てことのないというふうに話す光秀に、秀吉が声を荒げた。

「お前、何でそれを言わなかった!」
「言ってどうする?誰を責める?」
「!」
「記憶が飛んだ雪月に言ってどうなる?」

光秀が言うことは最もだった。これで雪月に事件の記憶があれば話は別だがそうではない。

「秀吉、落ち着け」
「...はっ、失礼致しました」

信長に諌められる秀吉。
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