第1章 焦がれるは…
「あやなんかやりてぇことあるか?」
「どうしたの、急に?」
「最近2人で過ごせてなかったろ? なんかねぇか?」
「今こうしてるだけでも充分なんだけど」
「これ以外でないか?」
「………キス、したいかな」
「そんなんでいいのか?」
「そんなのがいい、です…」
自分で言って恥ずかしくなったのかまた顔を赤くして俯くあやの顎に手を添えて顔を上げさせて、キスをした。キスしてから気づいたが、これすら久しぶりとかどれだけ俺はあやと時間過ごせてなかったんだよ…
何度も触れ合うキスをして、そのうち舌を絡め合うような深いキスをしていた。久しぶりのあやだと思ったら、あやが欲しくて仕方がなかった。片手をワンピースの裾に入れ、そのまま手を上に上らせると胸元の中央にあるリボンを解くと簡単に前が開いて胸にたどり着いてしまった。
「はぁっ、あ…」
「んっ、あや、他になんかあるか?」
「え、えっと…」
「悪ぃ、これは俺の我儘だな…たくさんあやを抱いていいか?」
これは言わせることじゃねぇと思い、自分で正直に言うとあやは顔を更に赤くさせ、俺に擦り寄った。
「いいよ…紅郎くんの好きにして?」
「そんなこと言われちゃ、ずっと離してやれねぇぞ」
「離さなくていいから…ずっと…その…」
あやが腰を上げて俺の首に腕を回して耳元に唇を寄せた。
「紅郎くんで、いっぱいになりたいから…」
小さな声はちゃんと聞こえて、俺はあやを抱き上げて立つと、テレビの電源とリビングの電気を消してから寝室に連れていった。
寝室には布団が敷かれていた。あやを布団に下ろしてその上に乗ると、あやのいやらしい姿の全体像が見えた。俺のカーディガンの下に着ていたのはワンピースなんかではなくベビードールというやつで、ワインレッドのサテン生地を黒のレースフリルで縁取りされたものだった。胸元のリボンで前を閉めるタイプのようで、先程解いたことによって胸は丸出しだ。下の方はベビードールと揃いの紐パンだった。
「あ、あんまり、見ないで…」
「こんな色っぽい格好、そう見れないからな…隠すな」
「ひゃっ」