第3章 その心は
「はぁ…なんか勿体ねぇことしたな」
「なんで?」
「近くにいたならもっと色々一緒にできたろ? 初めてとか…」
「初めてって?」
「いや、それはほら恋人とかいたろ…?」
「私、全部紅郎くんが初めてだよ? 彼氏いたこと無いよ?」
私の初めては全部紅郎くんだけど、多分紅郎くんの初めては別の人なんだろうな…なんかそう思うと胸が苦しい…
「何そんな辛そうな顔してんだよ?」
「なんでも…んっ」
なんでもないって言おうとしたら、紅郎くんにキスをされてしまった。それも長いやつ。
「なんでもねぇ顔じゃないだろ。言え」
「……私は紅郎くんが初めてだけど、紅郎くんは違うんだなって思って…」
「安心しろ。俺もあやが初めてだから」
「え、え? だって…」
「なんだ?」
「だって、紅郎くん、高校から色っぽくなってるから…」
「そうか? そんな気はないんだが?」
首を傾げられて言われても、紅郎くんが言うことが本当だということはいったいどうなって色っぽくなっていったんだろ?
「俺よりあやの方が色っぽいんだがな…」
「そ、そんなこと…んっ」
「んっ」
「んぅ、っふ…」
「はぁ…だってキスしてこんなに艶っぽいしよ…」
「んっ、や…」
「胸もデカくてエロいし?」
「っ、もみながら言わなくていいよ…っ」
キスをされながら、ワンピースの肩紐やボタンをずらされて胸を丸出しにされ、大きな掌で揉まれた。どうしよう。なんかすごいドキドキする…
「ひゃぁっ」
「やっぱ、あやの方が色っぽい…」
「や、そんな…っ、ふぁっ」
胸をいじくり回されている間に紅郎くんの片手がワンピースの裾の中、下着の中へと入り込んでいった。指先は私のあそこを撫でていた。
「はあっ、あんっ、あぁっ」
「濡れてきてる…」
「ひゃあんっ、あ、にゃか、まわしちゃっ」
指を私の中に押し込まれて、動かされると気持ちよくてもう自分を抑えきれなくなりそう。
「らめっ、もぉ…っ」
「……」
「やっ、なんで…っ」
「俺も限界だから」
あそこに紅郎くんのが擦りつけられると気持ちよくて、でも、切ない。
「いいか?」
「んっ、いいよ…いっぱいちょーだい?」
我慢なんて出来なくて、紅郎くんに抱かれ続けた。
何度もいかされて、何度も出されてるのに、心が満たされている。もう紅郎くんになら壊されてもいいと思えるくらいに…
