第1章 目が覚めたら…
ジリリリリリリリリ
目覚ましの音が聞こえて目が覚めた。
いつもよりスッキリと目覚められたなぁなんて思いながらあたりを見回す。
「………っえ?」
(ここどこ?)
今私は可愛らしい女の子らしい部屋のベットの上にいる。
私の汚いとまではいわないが統一性のない部屋とは明らかに違う。
とりあえず自分の頬をつねってみる。
「いたっ!?」
強めにつねったせいでかなりいたかった。
(これは夢じゃない、絶対!)
いてもたってもいられずそっと部屋の外の様子をうかがってみる。
この部屋いがいに2つの部屋とその奥に階段、窓から見た感じもここは二階らしい。
忍び足で部屋を出ると階段から下の様子を伺う。
するとタタッと軽やかに歩いてきた女の人と目が合う。
「っっ!?」
(誰あれ!もしかして見つかったらやばいやつ!?)
なんて固まっていたら女の人に声をかけられる
女の人「あら、もう起きたの?珍しい。朝ごはんできてるからいらっしゃい。」
(へっ…?なに、どういうこと?めっちゃナチュラルに朝食に誘われちゃったんですけど。)
とりあえずこのままではらちがあかないので細心の注意をはらい警戒しながら一階におりリビングらしき部屋へ入っていく。
先程の女の人はすでに朝食を食べ始めている。
女の人「階段降りるだけでどれだけ時間かかってるの?てっきり着替えてからくるのかと思った。」
「あっ…いえ…」
女の人「?どうしたの、そんなオロオロして。…もしかして寝ぼけてる?ここどことか思ってる?」
「えっ!?あっ、はいここどこかなぁって!」
女の人「あはは、もーほんと寝起き悪いんだから」
(なんだ、私寝ぼけてるだけか。なんかあったけっ?えーっと…)
女の人「お父さんの仕事の都合で引っ越してきたんでしょ。って言ってもあの人どーせ職場にこもりっきりだろうから単身赴任してもらっても良かったんだけどねぇ。」
(あっ、なるほど…お父さんの単身赴任かぁ。
…っていやいや、そんな記憶これっぽっちもないし、職場にこもりきり?私のお父さん定時にはきっちりあがっちゃうしちゃっかり有休消化しちゃうような人だったと思うんですが!?
それになんかこの話の流れってなんか…)
「ほら、早く食べな。お母さんもう食べ終わっちゃったから先に洗い物しちゃうよ。」
(ですよね〜!?)