• テキストサイズ

【戦国BASARA】*月夜の盃*【R18】

第2章 伊達の流儀





──────



夜が明けた。


「幸村様!」


数日ぶりに見た幸村様に、私は思わず顔が綻んでいた。


「紫乃! 伊達殿の様子はいかがでござるか!?」

「眠っていますが、無事です」


夜中、甲斐に着いてから一晩様子を見ていたが、徐々に回復してきている。

血が不足しているため顔色も良くないが、呼吸は安定し、眠りながらも時折痛みに顔を歪ませている。

それを確認してから、私はこうして幸村様に顔を見せに来たのだ。


「・・・独眼竜は丈夫なようです。安心しました。今は片倉殿がついております」

「そうでござったか・・・」


幸村様はホッとした表情を見せた。

この素直な表情の移り変わりを見ていると、いつだって幼い頃を思い出す。


「幸村様、本多忠勝との戦を見ておりました。・・・本当に、強くなられましたね。」

「紫乃・・・」


お褒め致したのが照れ臭いのか、幸村様は顔を赤くしている。


「・・・すまぬ、ふ、不謹慎でござるな、某。伊達殿がかような状況であるのに、このような心持ちでは・・・」

「ふふ、そんな、幸村様が奮闘なされたのには違いないのですから」

「・・・紫乃は、その・・・伊達殿とは、どうでござるか?」

「え・・・?」



どう、と聞かれても・・・。

うまくいっているのか、いっていないのか、自分でもよく分からないのだ。

そばにいることを認めてはもらえたものの、私の話など聞いてはもらえない。

奴のことを徐々に分かってきてはいるものの、力になることはできていない。

・・・今回のことではっきりしたのは、私は伊達軍に入ったはいいものの、何の役目も果たせなかったということだ。


/ 147ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp