《モブサイ》サギ師のあなたに脱がされて (霊幻/R18)
第5章 嫉妬とキスをかき混ぜて
「ああ、大丈夫だが全然もたなさそうだ。おまえがエロすぎなんだよ」
「私のせい!?」
「うん。おまえのせい」
俺は律動を始めた。
ギシギシとベッドの軋む音。俺の動きに合わせて、よがりながら喘ぐゆめ。
狭い部屋で汗を流しながら、独りよがりの愛をぶつける。
「んぁああっ……アッ、れ、霊幻、さんっ……やぁんっ、ンッ……ぅ……あああっっ……」
ゆめはまだ知らない。
俺が何者にもなれない、つまらないヤツだということを。
実は詐欺師でモブやゆめまで騙していることを。
いつかはすべてを知ってしまう日が来ることを――。
それでも俺はゆめがほしい。エクボにも誰にも渡したくない。その先にあるのが幸せなのか不幸なのか。蓋を開けてみなけりゃわからないが、2分の1の確率にかけて後生大事に抱え続けるのも悪くない。
俺はゆめのことが好きだ。誰よりもおまえを求めている。
「ゆめっ……俺……もう……」
腰を打ちふるいながら、ゆめのアイマスクを取った。目を潤ませながら、快感に悶えるゆめと目が合う。
「霊幻さん……!」
彼女の唇をキスで塞ぐと、俺は目を瞑ってラストスパートをかけた。
ゆめが声を上げて身体を反らす。
数秒も経たないうちに訪れる激しい射精。
彼女に包まれながら、俺は何度も何度も熱い白濁液を吐き出した。
おまえを抱くと、なんでこんなに満たされるんだろうな……?
コトを終えた俺は、ゆめの腕からブラを外した。汗で濡れた彼女の髪に顔を埋める。
「ゆめ、今度デートするか……」
「えっ? デート?」
ゆめが目を見開いた。
「ちゃんと休みを取れば、それなりに遠出ができるだろ。どこへ行きたい?」
「本当に!? いいんですか!?」
「いいに決まってんだろ」
俺たちは恋人なんだから。
「どこがいいかなあ? 霊幻さんは? どこへ行きたいですか?」
目を輝かせるゆめ。
どこだって連れて行ってやるよ。ゆめの行きたいところなら。社会人の俺に任せておけ。な?
そっと彼女を抱き寄せる。微かに鼻を掠める甘い香り。ゆめの頬に俺は優しくキスを落とした。
―END―