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《モブサイ》サギ師のあなたに脱がされて (霊幻/R18)

第3章 アロマオイルに溶かされて


***


「……師匠? 師匠? あれ? トイレにもいない。出掛けてるのかな?」

部屋の外からモブくんの声が聞こえ、私たちは飛び起きた。

「「あ……!!」」

顔を見合わせた瞬間、さっきまでの濃厚な情事が蘇る。恥ずかしくなって私も霊幻さんも同時に顔をそらした。

「悪いな、ゆめ。寝ちまった……」

「いえ、私のほうこそ……」

私も霊幻さんもベッドのシーツもオイルまみれ。床には彼の服が散らばっている。私は慌ててタオルで身体を拭いた。

「師匠? こっちの部屋ですか?」

ガチャガチャとドアノブが上下する。

「おおい! 待て、モブ! 鍵かかってるからな! 今、除霊してるから入ってくんなよ! デッケェ悪霊、溶かしてるから!!」

ベッドからシーツを剥がし、オイルまみれになった服と一緒にカゴに放り込む霊幻さん。私も大慌てで自分の服を着る。

「悪霊? でも、霊の気配はしていないですけど……」

「ああ! ちょうど溶かし終わったところだ! 悪霊はオゾン層にかえした! 死闘のせいで部屋がエグいことになってるからな! 片付けてるから入ってくんなよ!」

「はぁ……。オゾン層にかえすの意味がよくわからないですけど……」

「細かいことはいいから!」

霊幻さんはバタバタと部屋を片付け、壁にかかったバスローブを羽織った。

「よし、もういいな? ゆめも準備できたな? 鍵を開けるぞ?」
小さな声で囁かれ、私は霊幻さんにうしろから抱きついた。

「霊幻さん、最後にもう一度だけ……」

背伸びをして霊幻さんに口づける。

「ったく、おまえは……」

ドアノブから手を離した霊幻さんに抱きしめられる。

大好き、霊幻さん。もう心配なんてしていない。だって、私のこと想ってくれているのがわかったから。これからももっといっぱいいっぱい愛し合おうね、霊幻さん。


「師匠? まだですか? お客さん来ましたけど、どうすれば……」
モブくんの焦ったような声。

それでもまだキスは終わらない。私たちは何度も甘い唇を重ね合った。








―END―















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