第1章 パーティー
まだ、ほんの少しだけワインの匂いが残っている。白いネグリジェを着た。下着のサイズがぴったりで驚いた。
部屋から出る。でも誰もいなかった。広い廊下。セバスチャンを探そうとするが、ファントムハイヴ邸が広すぎて、どこにいるのかがわからない。
見つからず、本当に困っている時だった。
「だっ、誰ですだ!?」
「!…」
振り向くと、メイド服を着た、あずき色の髪の毛をしたメイドさんが立っていた。メガネをかけていた。
「ナツキ・ヘンリーといいます。あ、あの……セバスチャンさんを知りませんか…?」
「ああ!セバスチャンさんなら、キッチンの方にいるはずですだよ!」
「あ、ありがとうございます。えっと…キッチンは…どこですか…?」
「あ、案内するですだ!!」
敬礼をして、キッチンに案内をしてくれた。可愛いメイドさん。
「こ、ここですだ!」
「おや…?メイリン、どうしたんですか?」
「せっ、せせせっ…セバスチャンさん!/////」
顔を赤らめるメイドさん。どうやら、メイリン。というらしい。
「しっ、失礼しますだ!」
走って行ってしまった。
「あ…。」(お礼が言えなかった…。)
「おや、ナツキ様。」
「!…」
キッチンからわざわざ廊下に出てきてくれた。
「どうかなさいましたか?」
「あ…あの……わざわざ…着替えを用意してくださって…ありがとうございます…。」
「いえ、お気になさらず。坊ちゃんの命令ですから。」
ニコリと微笑んだ。
「あ…あの…これは…洗ってお返しします…。そ、それで…その…帰りたい…のですが…。」