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【黒子のバスケ】ブルーな愛情

第7章 波乱



『入ってくれ』

ドアの向こうから落ち着いた声が聞こえた。
私はそれに従い、そっとドアを開けた。


「失礼します…」

「やあ、待っていたよ。久瀬瑠衣さん」


部屋の中には高価そうな絵や壺、黒革のソファー、それに座る赤司くんがいた。
優雅な佇まいでソファーに腰掛ける赤司くんはまるで王子様のようで、私は自然と背筋が伸びた。


「さつきから赤司くんが私と話したがっていると聞きました。どういったご用事ですか」

「そんなに固くならないでくれよ。とりあえず座ってくれ。君と話したいことがあるんだ」


穏やかな笑みを浮かべる赤司くんを見て、私の緊張が少しとけた。
勧められるまま、赤司くんに対面するようにソファーに腰掛ける。


「久瀬は大輝と桃井の幼馴染みだよな」

「はい、家が近くて。ずっと仲良くさせてもらってます」

「…本当かい?最近、大輝とはあまり仲が良いとは言えないみたいだが」


私は赤司くんの言葉を聞き、顔をしかめた。
私は疑い深く、赤司くんの顔に浮かぶ微笑みをじっと見つめた。

…赤司くんは私に何が言いたいんだろう。
私にしたい話とは、大輝に関係した話なんだろうか?

私は無意識の内に、赤司くんの考えを読み取ろうとしていた。
……駄目だ、何を考えるのか全く分からない…。


私が困惑していると、不意に赤司くんがクスクスと笑い出した。

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